モビリティの進化が未来を変える

ロボットで歩行トレーニング、パナソニックが施設向けのサービスを開始

パナソニックは4月27日、歩行トレーニングロボットに関するオンライン説明会を開催し、その量産化技術を確立して、同ロボットを用いた「歩行トレーニング支援サービス」を介護・福祉施設、病院などを対象に同日より開始したと発表した。

ビジネス 自動車産業
パナソニックの歩行トレーニングロボット
  • パナソニックの歩行トレーニングロボット
  • パナソニックの歩行トレーニングロボット
  • 歩行トレーニングサービスの構成
  • パナソニック テクノロジー本部事業開発室の山田和範主幹
パナソニックは4月27日、歩行トレーニングロボットに関するオンライン説明会を開催し、その量産化技術を確立して、同ロボットを用いた「歩行トレーニング支援サービス」を介護・福祉施設、病院などを対象に同日より開始したと発表した。

「高齢化が加速する日本では、介護から介護予防を重視した施策への転換が進んでいる。その中では、できることは自分で、また適切な活動やトレーニングによって自立した日常生活を維持することが重要になってくる。そこで、われわれは日常生活の起点となる歩く力に着目し、いつまでも自分の足で歩きたいという高齢者の思いに応えるために取り組むことにした」とテクノロジー本部事業開発室の山田和範主幹は説明する。

これまで培ってきたロボット技術をAI技術を活用し、2015年に歩行トレーニングロボットを開発し、介護施設や病院での実証実験を行ってきた。当初はサポート機能などさまざまな機能を盛り込んだロボットだったが、実証実験を進める中で手軽に使ってもらえるように機能を簡素化したほうがいいとなり、トレーニングに特化したロボットになったそうだ。

ロボット本体は、歩行補助器に見えないデザインで、スリムな外観を採用。ハンドルは太く握りやすい形状で、肘を乗せて身体を支えられる安全な設計にした。音声ガイドに従いながら、タッチパネル画面に簡単に操作できる。1台につき50人登録でき、利用者ごとに運動負荷を個別に設定できるようになっている。

また、ハンドルは利用者の身長や持ち方に合わせて高さが自動調整され、不可のない姿勢でのトレーニングが可能だ。しかも、AIが日々の歩行状況を自動解析し、一人ひとりにその日に最適な運動負荷を提案するという。

距離・時間・速度・左右バランスなどの歩行トレーニングの結果はリアルタイムで画面に表示されるほか、クラウドに自動で保存される。パソコンのブラウザ上でトレーニング結果を確認することができ、容易に報告書をPDFとして出力することが可能だ。

「このサービスによって、ロボットを押して歩くだけで簡単に一人ひとりに最適なトレーニングを提供でき、利用者の歩行能力の維持・改善が可能になる。そのうえ、トレーニング結果を自動で計測・記録できるため、施設スタッフの管理業務の負担も軽減できる」と山田主幹は話し、実証実験では身体機能が向上した高齢者が多かったそうだ。

歩行トレーニングロボットの重量は20kgで、充電式リチウムイオン電池を使用。充電時間は約4時間で、連続使用可能時間が約4時間、実運用可能時間が約6時間となっている。価格はロボット1台につき初期費用が25万円で、月額利用料が3万円(3年契約)。販売目標はとりあえず2024年度までに1500台だそうだ。
《山田清志》